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"BURLESQUE-バーレスク"(2010) [movie-b]

"シカゴ""NINE"のようなミュージカル映画はちょっと好きなので、気になっていたのと、
クリスティーナ・アギレラの歌唱力には一目置いていたので、
会社帰りに"バーレスク"を観に行く。
レディースデイということもあり、平日ながら劇場は9割方埋まり、そのうちの約9割が女性。
予想してはいたが女子率高し。

さて、タイトルの『バーレスク』の意味を恥ずかしながら知らなかったのでwikiで検索してみると…

バーレスク(英語および仏語: Burlesque)とは、 第一義的には、シェイクスピア等先行する文芸作品をパロディ化した茶番であり、 一般的には、性的な笑い(艶笑、軽い下ネタの類い)のコントや、 ヌードに至らない女性のお色気を強調した踊りを含めたショーのこと。

ふむふむ。

そんなバーレスク・ショーを売りにするLAのクラブ"バーレスク"も、
時代の流れからか経営難に陥り、ショーの伝説的スターでありオーナーであるテス(シェール)と、
舞台監督のショーン(スタンリー・トゥッチ)は立て直そうとするがうまくいかない。
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テスの元夫(ピーター・ギャラガー)であり共同経営者のヴィンスがその解決策として連れてきたのが、
マーカス(エリック・デイン)というリッチなビジネスマン。
シェールは彼が気に入らず、有利な条件でクラブを買い取ろうという彼の申し出を頑なに拒んでいた。
そんな状況で現れたのが、舞台に立つことを夢見るアリ(クリスティーナ・アギレラ)。
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彼女がステージに立てるようになるまでが第1のフェーズ、
このあたりもあまりに単純に物事が運びすぎる気がする。
しかしスムーズに進まないとこの映画のメイン(アギレラの舞台)に話が進まないのだからしょうがない。
行き場のない彼女を助けてくれたバーテン、ジャック( カム・ジガンデイ)のことが気になりつつも、
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マーカスからのアプローチに揺れ動き、しだいにダンサーたちとも打ち解けて舞台を充実させてゆく経過が第2のフェーズ。
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そしてクラブの危機をどう救うか、と言うのがラストのフェーズ。
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…映画としては、正直に言うと本当に「大したことがない」としか言いようがない。
うまい脇役はいながらも、やっぱり脚本にも無理があり、設定も強引すぎるせいで、
どうしても不自然な感じがぬぐえないシーンが多い。
それでも一気に最後まで集中して観てしまえたのは、やはりステージのシーンの華やかさ、
クリスティーナ・アギレラの歌唱力、彼女自身も含めたダンサーのレベルの高さ、
あとは予定調和のストーリーを許せてしまうような(許していいのか)べたな設定、だと思う。
好き嫌いはあるだろうが、クリスティーナ・アギレラはキュートで、
ついつい目が離せなくなってしまうけれど、予想通りというか、当然のように演技はいまいち。
でもそれを帳消しにするような豪華な舞台と彼女の歌声のすごさ。
うーん、歌とダンスの力ってすごい。強引にまとめられた感じがする。
やはり彼女は歌ありき。
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一つだけ残念なのは(本当はもっといっぱいツッコミどころがあるけれど)、
もともと「口パクでは物足りないから、生の歌声を聞かせたら」というアリの意見があったうえで、
さらにはアリにとって幸運なアクシデントがあり、彼女がメインのステージになるのだけれど、
そんなアリのステージも…口パクじゃん!!
シェールも、いちばんはじめにアリがバーレスクを訪れるシーンと、
中盤ちょっと強引に挿入されるリハーサルのシーンで歌うのだけれど、これも…口パクじゃん!!
あのダンスで生歌は難しいだろうし、やむをえないのだろうけれど、
もう少しなんとかできたのでは…せめて1曲目くらいは本当にマイクで歌わせるとか…
そして、個人的な感じ方だろうけれど、シェールは口パクが不自然…ちょっともったいない。

監督と、脚本次第ではシェールとクリスティーナ・アギレラをもっと生かしたいいミュージカル映画ができたのに、
と思うと残念な気持ちになるけれど、なにはともあれ、楽しめたのは確かなので☆3つ半、というところか。

個人的にこの作品で別の楽しみ方ができたのは、
結構はまったドラマシリーズの出演者が多いこと。
The O.C.のパパ役のピーター・ギャラガー。もうパパにしか見えない。
同じくThe O.C.の3,4シーズンに出演していたカム・ジガンディ。
彼は最後まで誰だか気になったのに思い出せなかった…。
そして一番驚いたのが彼女。
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ヴェロニカ・マーズでキュートな高校生探偵を演じていたクリステン・ベル。
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ヴェロニカ役の時とは打って変わって、黒髪のセクシーレディーに。
しかもクリスティーナ・アギレラにとって代わられるスターダンサー役で、色っぽいダンスも披露。
こんなに踊れるなんてびっくり。
そして高校生役でブレイクした時すでに26だったのにもびっくり(笑)。

ミュージカル映画好きとクリスティーナ・アギレラ好きにはお勧めしますが、「映画」好きにはあまりお勧めしません。
ともあれセクシーな衣装と歌唱力と抜群のダンスは気分が上がるし、やっぱり観ていて楽しい↑↑
あの独特なルックスのシェールの存在感は健在だし、アギレラのキュートな魅力も満載。
何も考えずに観るのなら、それはそれでいい、そんな一本。

それにしてもこの衣装はすごかった(笑)。
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BURLESQUE
バーレスク
2010/USA/120min

監督: スティーヴン・アンティン
製作: ドナルド・デライン
脚本: スティーヴン・アンティン
撮影: ボジャン・バゼリ
衣装デザイン: マイケル・カプラン
編集: ヴァージニア・カッツ
音楽: クリストフ・ベック
音楽監修: バック・デイモン
出演: シェール テス / クリスティーナ・アギレラ/エリック・デイン/カム・ジガンデイ
ジュリアン・ハフ/アラン・カミング アレクシス/ピーター・ギャラガー
クリステン・ベル/スタンリー・トゥッチ





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コメント 3

symplexus

プロットはまったくお定まり,予定調和の展開というのは
  そのとうりだと思います.でもなぜか圧倒されました.
 クリスティーナ・アギレラの歌には毅然たるものがあって,
アイドル化の意図など吹き飛ばす迫力を感じました.
 生きることの喜びというのか.
  

by symplexus (2011-01-20 11:16) 

まゆぺ

そうだよね!
アメリカドラママニアには別の意味で楽しめるよね(笑)
はい、私そう。
by まゆぺ (2011-01-20 13:22) 

movielover

>>symplexusさん

予定調和なのに、圧倒されちゃう、わかります!!
本当に歌うために生まれてきた、と言う感じですよね。

>>まゆぺ

そうそう、ホントにびっくりするキャスティングでした。
二重の楽しみだったよ。
by movielover (2011-01-21 00:35) 

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