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発熱~東京都写真美術館~新年の抱負 [ART]

熱を出して寝込んで以来、久々に電車に乗ってお出かけ。
なんだか街が新鮮に見える。
今日は雲が多いからか、空の表情の変化が面白い。
夕暮れ間近な恵比寿で雲の隙間から覗く光が印象的で、横断歩道の途中からついSHOOT。
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さて、何しに恵比寿に来たかというと、これを観に来ました。
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収蔵作品展 [かがやきの瞬間]スナップショットの魅力
技術的なことはよくわからないけれど、
私はこういうスナップショット的な空気を切り取る何気ない一枚に心惹かれる傾向にあるらしい。
収蔵作品展、ということで、ブレッソンや木村伊兵衛など、以前見た作品もあったけれど、
特別展示で以下の作品群も展示されている。

ポール・フスコ 「RFK Funeral Train」
これが何と言っても一番おもしろかった。
Paul Fusco 001.jpg
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Paul Fusco 003.jpg
1968年、ロバート・ケネディが暗殺され国葬を行うため、
NYからワシントンDCに電車で遺体を移動させる際に、
電車の窓から哀悼するアメリカ国民の姿を捉えた作品なのだそうだけれど、
老いも若きも、白いのも黒いのも、一斉に駅のホームからJFKを見送っている写真があるかと思えば、
流行りの格好でジャクリーン風のヘアスタイルにサングラスで決めた女性をフィーチャーしたショットや、
スポーツの応援張りに横断幕を掲げて見送る人がいたり、
田舎道の真ん中で、等間隔に背の順に整列して並んで見送る家族らしい一団がいたり、
本来であれば主役として被写体になるであろう、JFKの葬送列車やその棺桶ではなく、
彼を見送る観衆である人々を被写体として、一連の作品群としたところが憎い。
大勢の人々の表情ひとつひとつ見ていてもかなり面白い。

ザ・サートリアリスト(スコット・シューマン)
この人のスナップショットはかなりセンスあると思います。
興味のある方は是非ブログを。
最近タビーちゃんのthe style rookie初めファッションブロガーが取り沙汰されていたり、
雑誌でもwebでも街角ファッションスナップがもてはやされていますが、
この人のそれは、ファッションだけに偏らない、市井を切り取る鋭さも感じられます。
それがいちいちオシャレで心憎いことこの上ない。

鷹野隆大「カスババ」
「カスババ」とは、カスのような場所「カスバ」の複数形、
だそうだけれど、その名の通り、写真の題材にするには???と思えるような作品群。
それが狙い…なのだろうけれど、これはちっとも面白いと思えなかった。

…といったニューカマーに加え、
一番頭に展示されているマーティン・ムンカッチ、
私の聞いたことのない写真家だったけれど、この一枚は見たことがあった。
martin munkacsi 001.jpg
この作品以外にも衣類の動きを軽妙に捉えた作品や、
人が思い切りよく動いている瞬間をうまく捉えた作品など、
「動」の中の「静」の表現に長けた人だなぁと思った。

そして私でも名前を聞いたことのあるリチャード・アヴェドン。
このムンカッチへのオマージュ、カルメンの一枚のこのスタイリッシュなショット!!
richard avedon 001.jpg
個人的には被写体の着ているブランド名も見比べながら楽しめた。
お気に入りはスージー・パーカー、ランバン・カスティーヨのイブニングドレス、パリのカフェ。
richard-avedon-suzy-parker-suzy-parker-evening-dress-by-lanvin-castillo-cafe-des-beaux-arts-paris-august-1956.jpg
うーん、おサレ。

ジャック・アンリ・ラルティーグは従妹や身近な被写体の、
軽快な動きのその一瞬を鮮やかに切り取る手腕が見事。
「ACFグランプリのドラージュ車(1912/6/24)」は、
以前横浜美術館でも観た人と車の対照的な写りこみ方が素晴らしい一枚。

木村伊兵衛はじめ臼井薫、土田ヒロミ、アラーキー、深瀬昌久などの日本の写真家たちは、
人々の表情、何とも言えない物悲しくもおかしみを醸し出す感じがすごい。
森山大道は北海道から数枚。相変わらずの力強さが北の大地とマッチして、素敵。

もう一人、忘れられないのがウォーカー・エヴァンズ。
地下鉄ポートレイトからの12点は、
地下鉄の乗客の、何とも言えない気だるい表情を映した秀作。
dd_evans-subway.jpg
それにしても自分が電車でぼーっとしてる所などあまり撮られたくないものだけれど(笑)。

何気ない作品が多かったけれど、結構満足できる内容の展示だった。


そうそう、もうそろそろ2月になろうかというところですが、
新年の抱負(プライベートバージョン)を3つ。

1 最低3kgのダイエットを敢行。そしてよく歩くこと。
たぶん歩けばすぐ痩せるはず(普段何の運動もしていないから)
ちなみにここ最近病気で寝込むたびに2kgくらいはすぐに減るのですが、すぐにリバウンドします。

2 100冊の本を読み、100本の映画を観る
…映画、の方は、結構過去の作品を観直していたり、
熱出して会社休んで治りかけは家で大人しくDVD観たりしていたので、
今のところ順調なのですが、本の方はまだ3冊目…早くも挫折しそうです。

3 英語ぺらぺらになる
…には1年じゃ無理か。でもなるべく英語を取り入れた生活を心がける。
今度こそ本気で英語習得に向けて頑張る…これも英会話スクールの学費が続かないかなー。
でも簡単でいいので、英語ブログもやってみたいと思う今日この頃。さすがに映画レビューは無理でしょうが。

熱出したおかげで思いがけず5連休!!!!を取ってしまったので、
明日からの会社が恐ろしく憂鬱です。
そしてなんだか私のvaioの調子がよろしくなく(画面が真っ暗になる)、
機種の不具合らしいですがタイミング合えば明日からしばらく修理に出すので、
予約投稿分以降はしばらくブログもお預けになります。多分。

あぁ、憂鬱…。



これ、6月発売らしいですが、興味をそそられるタイトル。
Eyewitness: Brassai, Capa, Kertesz, Moholy-Nagy, Munkasci

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  • 作者: Peter Baki
  • 出版社/メーカー: Royal Academy of Arts
  • 発売日: 2011/06/06
  • メディア: ハードカバー


Richard Avedon: Photographs 1946-2004

Richard Avedon: Photographs 1946-2004

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Louisiana Museum of Modern Art
  • 発売日: 2007/12/15
  • メディア: ハードカバー


The Sartorialist

The Sartorialist

  • 作者: Scott Schuman
  • 出版社/メーカー: Penguin (Non-Classics)
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: ペーパーバック


RFK

RFK

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Aperture
  • 発売日: 2008/09
  • メディア: ハードカバー



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渋谷@美容院スタイリスト

私のお気に入りのブログです☆これからも楽しみにしていますね!(^ー^)b
by 渋谷@美容院スタイリスト (2011-02-12 13:11) 

movielover

>>渋谷@美容院スタイリストさん

コメントありがとうございます。
また見に来てください。

by movielover (2011-02-13 23:19) 

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