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"WARRIORS OF HEAVEN AND EARTH-ヘブン・アンド・アース(2003)" [movie-w]

シルクロードの広大な景色を舞台に、日中の有名俳優を迎え、
壮大なスケールで語られるアクションストーリー。

監督がモチーフにしているのは玄奘三蔵のシルクロード横断なのだが、
準主役としてストーリーの要となっているのが、唯一日本人俳優として参加している中井貴一。
彼は遣唐使として数十年の歳月をかの地で過ごし、
西域の突厥警備の最先端である拓厥関(たくけ つかん)で、
母国に戻れる日を心待ちにする来栖旅人(くるすたびと)を演じる。
そんな来栖は皇帝から、元軍人で英雄でありながら、
突厥の女子供を殺すことを拒み、5人の部下とともに反逆者となった李(チアン・ウェン)を殺す任務を仰せつかる。
李討伐を達成した暁には母国へ帰してやるとのお達しに、
来栖は司令官の娘文殊(ヴィッキー・チャオ)を連れ、彼を追うこととなる。
そんな李は、砂嵐の中、命を助けてもらった兵士が警護するキャラバンをともに護衛し、
西域から唐の都長安への旅を続けていた。
そんなキャラバンを狙うのが、トルコ軍にキャラバンの積み荷を奪うよう依頼された馬賊の安(ワン・シュエチー)。
heavenandearth 002.jpg

骨太で部下にも慕われる李と、
長年の異国暮らしで少し屈折したところもみられるものの、
頭もよく、武術に長けた来栖が、少しずつ理解し合うところや、
折々のアクションシーンの空間の使い方の巧さ、
大陸的な雰囲気が感じられる、壮大なシルクロードのロケーションは文句なく素晴らしい。
李と部下たちの関係性や、新たに仲間になる不老死や、
ことあるごとに二胡をたしなみ、蛇のように狡猾で残忍な雰囲気を醸し出す安もいい味を出している。
これは面白そうなアクション映画か…と思った矢先、
途中そんなところでなぜCG??といきなり漫画チックな展開になり、
さらにはラストでの何とも後味の悪い幕切れ。
こう感じるのは私が日本人だからだろうか。

また、役者も悪くなかったけれど、主人公の李がもう少し洗練されたルックスだったらと思わされた。
私がヴィッキー・チャオで、チアン・ウェンか中井貴一の二択だったとしたら、
中井貴一の方に惹かれたかもしれない(笑)。
heavenandearth 001.jpg
意外とアクションの切れも良く、彼の雰囲気と流暢な中国語と風貌は役にはまっていたと思う。

アクション好き、シルクロード好きなら試しに観てもよいかもしれない。
しかし、ラストの陳腐な展開は、到底許し難かった。うーん。

WARRIORS OF HEAVEN AND EARTH
ヘブン・アンド・アース
天地英雄
2003/CHINA/118min

監督:ハー・ピン
脚本:ハー・ピン/チャン・ルイ
撮影:チャオ・フェイ
音楽:A・R・ラフマーン
出演:チアン・ウェン/中井貴一/ヴィッキー・チャオ/ワン・シュエチー

ヘブン・アンド・アース [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD



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