フェリックス・ティオリエ写真展-いま蘇る19世紀末ピクトリアリズムの写真家- [ART]
3連休の初日、久しぶりに世田谷美術館へ。
私が知らなかった写真家、フェリックス・ティオリエの写真展です。
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
アメリカにおいてはアルフレッド・スティーグリッツが主導した、ピクトリアリスムの写真家。
ほぼその活動を世間に知られることのなかった写真家らしい。
彼は当時の写真家たちと交流せず、展覧会にも出品せず、写真協会のメンバーにもならず、
また存命中には写真を売ることもなかったそうだ。
そんな稀有な写真家の作品。
写真についてあまり知識はないけれど、
ピクトリアリスムという絵画的手法は、その風景を現実と非現実のはざまに引き込むような気がする。
ティオリエは農村も都会も、海も陸も等しくその対象としており、その数々の作品は驚嘆に値する。
1900年のパリ万博の生き生きとした都会の景色、ノートルダム寺院、
一方で農村の景色とそこに集う人々、
ぼんやりとした背景に浮かび上がる被写体。
何となく、観ていて心が静かになってゆくような写真だった。
そして最初期のカラー写真ともいうべきオートクロームも。
小さなフィルムに下から光を照射し、ぼんやり浮かび上がる写真の儚さ、強さ。
彼はかのリュミエール兄弟の顧客でもあったそうだ。
彼が実際に使用していたカメラには歴史の重みと彼の写真への思いが詰まっているような気がした。
私が知らなかった写真家、フェリックス・ティオリエの写真展です。
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
アメリカにおいてはアルフレッド・スティーグリッツが主導した、ピクトリアリスムの写真家。
ほぼその活動を世間に知られることのなかった写真家らしい。
彼は当時の写真家たちと交流せず、展覧会にも出品せず、写真協会のメンバーにもならず、
また存命中には写真を売ることもなかったそうだ。
そんな稀有な写真家の作品。
写真についてあまり知識はないけれど、
ピクトリアリスムという絵画的手法は、その風景を現実と非現実のはざまに引き込むような気がする。
ティオリエは農村も都会も、海も陸も等しくその対象としており、その数々の作品は驚嘆に値する。
1900年のパリ万博の生き生きとした都会の景色、ノートルダム寺院、
一方で農村の景色とそこに集う人々、
ぼんやりとした背景に浮かび上がる被写体。
何となく、観ていて心が静かになってゆくような写真だった。
そして最初期のカラー写真ともいうべきオートクロームも。
小さなフィルムに下から光を照射し、ぼんやり浮かび上がる写真の儚さ、強さ。
彼はかのリュミエール兄弟の顧客でもあったそうだ。
彼が実際に使用していたカメラには歴史の重みと彼の写真への思いが詰まっているような気がした。
"Can there be art?" [ART]
本格的な梅雨空の週末。
引っ越してから行きたかったのと、
ナガオカケンメイさんの本を読んだこともあって、
かなり久しぶりにD&DEPARTMENTに行く。
友人と九品仏の駅で待ち合わせするも、
乗り慣れない大井町線、間違えて急行に乗ってしまい、隣の九品仏で降りられず二子玉川まで直行。
友人も1両目の車両に乗ってしまい(九品仏は1両目のドアがあかない)、
ふたりともそろって行き過ぎで戻る羽目に。
空も不穏な色合いだけれど、なんとか店まで雨は降らずに無時たどり着けました。
http://www.d-department.com/jp/shop/tokyo/
昼過ぎだったので、着いてそうそうカフェへ直行。
店員さんがメニューを持ってくると友人にはデザートとソフトドリンクメニュー、
私にはアルコールメニューを表にして目の前へ…。
…わかってらっしゃる(笑)…でもやっぱり他人から見てもそう見えるのかとちょっとばかりショック。
とはいえ、休日ですが体調がいまいちのため、今日のところはランチビールはおあずけ。
私は野菜のグリルが付け合わせのメカジキの香草パン粉焼き、
友人は評判のいいドライカレーをセレクト。
ここは野菜もおいしいです。
友人のドライカレーもなかなかのお味でした。
食後のコーヒーも美味しくて満足。
そして2Fのショップへ。
来ると毎回思うのですが、シンプルでもいいものはやっぱりいい。
古くから愛されるもの、新しいけれど古くからあるように信頼のおけるもの、
そういうものにはやっぱり少し魅力を感じます。
アイテムによっては「もう少し価格も魅力的なら」ってのもありますが。
元々気にいっているシリーズをまとめ買いするつもりで来ないと、
何となくがっつり買う、という感じにはなれなかったりする。
今日はジェーン・バーキンのインタビューが載っている暮らしの手帖と、
文庫本やDVDを入れるためのD&DEPARTMENTオリジナルの靴箱、コームを購入。
そして九品仏から六本木へ移動し、
今日のメインイベント、森美術館の「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か」へ。
http://www.mori.art.museum/contents/roppongix2010/index.html
一言で言うと…"It's really fan!!"とっても楽しい展示でした。
まず入ると目に飛び込んできたのは、有名ブランドのショッパーを切り抜いて木を形作った照屋勇賢の作品。
とってもユニーク。
万人に受けそうな作品もあれば、
アーティスト自身が空間の中で表現するような作品もあれば、
変質狂とでも言いたくなるような細かい作業を必要とする作品もあれば、
すごく大きい規模の次元で制作された作品もあれば、
音を使うもの、寓意的、ポジティブ、ネガティブ、色んな作品がありました。
結構賛否両論分かれるような作品が多かったと思います。
個人的には見た本人が気に入ればそれでいーじゃん??? と思ってますが。
サブタイトル、Can There Be Art??の答えはYes, Of Course!!でしょ??
アートの後はカップルに交じって展望台へ。
ちょうど暗くなるところで少しずつライトが増える街並みが見られました。
やっぱり東京タワーはこうでないと、ね。
軽く蕎麦を食べてスタバでコーヒー飲んで帰宅。
でもなんだかお腹いっぱいな一日でした。
引っ越してから行きたかったのと、
ナガオカケンメイさんの本を読んだこともあって、
かなり久しぶりにD&DEPARTMENTに行く。
友人と九品仏の駅で待ち合わせするも、
乗り慣れない大井町線、間違えて急行に乗ってしまい、隣の九品仏で降りられず二子玉川まで直行。
友人も1両目の車両に乗ってしまい(九品仏は1両目のドアがあかない)、
ふたりともそろって行き過ぎで戻る羽目に。
空も不穏な色合いだけれど、なんとか店まで雨は降らずに無時たどり着けました。
http://www.d-department.com/jp/shop/tokyo/
昼過ぎだったので、着いてそうそうカフェへ直行。
店員さんがメニューを持ってくると友人にはデザートとソフトドリンクメニュー、
私にはアルコールメニューを表にして目の前へ…。
…わかってらっしゃる(笑)…でもやっぱり他人から見てもそう見えるのかとちょっとばかりショック。
とはいえ、休日ですが体調がいまいちのため、今日のところはランチビールはおあずけ。
私は野菜のグリルが付け合わせのメカジキの香草パン粉焼き、
友人は評判のいいドライカレーをセレクト。
ここは野菜もおいしいです。
友人のドライカレーもなかなかのお味でした。
食後のコーヒーも美味しくて満足。
そして2Fのショップへ。
来ると毎回思うのですが、シンプルでもいいものはやっぱりいい。
古くから愛されるもの、新しいけれど古くからあるように信頼のおけるもの、
そういうものにはやっぱり少し魅力を感じます。
アイテムによっては「もう少し価格も魅力的なら」ってのもありますが。
元々気にいっているシリーズをまとめ買いするつもりで来ないと、
何となくがっつり買う、という感じにはなれなかったりする。
今日はジェーン・バーキンのインタビューが載っている暮らしの手帖と、
文庫本やDVDを入れるためのD&DEPARTMENTオリジナルの靴箱、コームを購入。
そして九品仏から六本木へ移動し、
今日のメインイベント、森美術館の「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か」へ。
http://www.mori.art.museum/contents/roppongix2010/index.html
一言で言うと…"It's really fan!!"とっても楽しい展示でした。
まず入ると目に飛び込んできたのは、有名ブランドのショッパーを切り抜いて木を形作った照屋勇賢の作品。
とってもユニーク。
万人に受けそうな作品もあれば、
アーティスト自身が空間の中で表現するような作品もあれば、
変質狂とでも言いたくなるような細かい作業を必要とする作品もあれば、
すごく大きい規模の次元で制作された作品もあれば、
音を使うもの、寓意的、ポジティブ、ネガティブ、色んな作品がありました。
結構賛否両論分かれるような作品が多かったと思います。
個人的には見た本人が気に入ればそれでいーじゃん??? と思ってますが。
サブタイトル、Can There Be Art??の答えはYes, Of Course!!でしょ??
アートの後はカップルに交じって展望台へ。
ちょうど暗くなるところで少しずつライトが増える街並みが見られました。
やっぱり東京タワーはこうでないと、ね。
軽く蕎麦を食べてスタバでコーヒー飲んで帰宅。
でもなんだかお腹いっぱいな一日でした。
近況~ロシア・アバンギャルド [ART]
しばらくBlog放置し過ぎていました。
何をしていたかと言うと…
引っ越しの後片付けしたり、
(落ち着いたと思ったら玄関の上にハチに巣作りされるというトラブル発生→管理会社に連絡したら即撤去してもらえました)
父親の手術の結果が思わしくなく実家に帰ったり、
(まだまだ食が細く心配ですが、多少歩きまわれるようになったみたいです)
ファミリーセールで休日出勤したり、
…とりあえずちょっと忙しい日々が続き、映画を観ても、レビューをアップする、
なんというか心の余裕があまりなかった気がします。
色んな事がようやく少し落ち着いて、休日出勤の代休を取って、少しのんびりできました。
梅雨の合間にどこに行こうか考えて、東京都庭園美術館へ。
「ロトチェンコ+ステパーノワ ロシア構成主義のまなざし」
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/rodchenko/index.html
思い切った構図のグラフィックやドローイング、写真など、多彩な作品がそろっています。
この時代の、ロシアに興味があったわけではないけれど、
ロシア・アヴァンギャルドのパワーに何となく押されっぱなしでした。
完成された構図、そしてあくなき好奇心とも言うべきその時代の未完成のパワーが感じられた展示でした。
余韻に浸りながら緑あふれる庭園で一休み。
芝生気持ちいーい。
ここは建物自体も趣があります。
梅雨時らしく、群生する紫陽花もきれい。
和風庭園の雰囲気も別世界にトリップさせてくれます。
さて、明日はまた会社です。
うーん、現実逃避したい。
岡本太郎もそのパワーに感服した、アバンギャルドの世界。
何をしていたかと言うと…
引っ越しの後片付けしたり、
(落ち着いたと思ったら玄関の上にハチに巣作りされるというトラブル発生→管理会社に連絡したら即撤去してもらえました)
父親の手術の結果が思わしくなく実家に帰ったり、
(まだまだ食が細く心配ですが、多少歩きまわれるようになったみたいです)
ファミリーセールで休日出勤したり、
…とりあえずちょっと忙しい日々が続き、映画を観ても、レビューをアップする、
なんというか心の余裕があまりなかった気がします。
色んな事がようやく少し落ち着いて、休日出勤の代休を取って、少しのんびりできました。
梅雨の合間にどこに行こうか考えて、東京都庭園美術館へ。
「ロトチェンコ+ステパーノワ ロシア構成主義のまなざし」
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/rodchenko/index.html
思い切った構図のグラフィックやドローイング、写真など、多彩な作品がそろっています。
この時代の、ロシアに興味があったわけではないけれど、
ロシア・アヴァンギャルドのパワーに何となく押されっぱなしでした。
完成された構図、そしてあくなき好奇心とも言うべきその時代の未完成のパワーが感じられた展示でした。
余韻に浸りながら緑あふれる庭園で一休み。
芝生気持ちいーい。
ここは建物自体も趣があります。
梅雨時らしく、群生する紫陽花もきれい。
和風庭園の雰囲気も別世界にトリップさせてくれます。
さて、明日はまた会社です。
うーん、現実逃避したい。
岡本太郎もそのパワーに感服した、アバンギャルドの世界。
Rodchenko and Popova: Defining Constructivism
- 作者:
- 出版社/メーカー: Tate
- 発売日: 2009/09/01
- メディア: ペーパーバック
"ポンペイ展 世界遺産 古代ローマ文明の奇跡"@横浜美術館 [ART]
4月になってもまだなお肌寒い一日。
横浜美術館へポンペイ展を観に行く。
西暦79年8月24日ヴェスヴィオ山の噴火により火山灰の下に埋没した都市ポンペイの、
古代ローマの奇跡とも言える出土品の数々。
港に届いたローマへの荷物を近くのアッピア街道に運ぶための重要な拠点であり、
そのため商業都市として栄えたポンペイ。
その栄華を裏付ける品々が群別に展示されている。
しかもびっくりするほど良好な保存状態で。
つい数年前に使われていたんじゃないかと思うような銀食器や、
現代に持ってきても見劣りのしないほど精緻な作りの装身具、
当時人気の剣闘士が身につけていた豪華な膝当て、
豪奢な家々を飾っていたフレスコ画など。
こういう品々を眺めていると、
安っぽい表現だけれど古代のロマンと西洋文明の急激な発展ぶりに驚かされる。
当時日本は弥生時代。
竪穴式住居に住み、土の上で煮炊きしたり、寝起きしたりしていた時代である。
一方ポンペイでは富裕層はワイン醸造で得た利益で豪奢な館に住み、
金や青銅の装身具で身を飾り、上等な銀器で贅沢な食事をし、
円形劇場で剣闘士たちの戦いを楽しみ、挙句の果ては娼館で享楽にふける。
中には温度調節の設備が整った大理石の浴槽を自宅に保有していた富豪までいたらしい。
いまから二千年も昔の話。
ポンペイの出来事は悲劇だったけれど、これだけのものを後世に残せたということはすごいことだと思う。
西洋の傲慢さはかれらのこのような富と繁栄の歴史からきているものかもしれないけれど。
Ino hidefumiのスパルタカスのテーマを聴きながら、古代ローマに思いを馳せる。
ポンペイ展の後はいつものようにコレクション展を堪能する。
今回いちばん興味深かったのが『写真のアメリカ:1900s−1940s』
アルフレッド・スティーグリッツ、エドワード・スタイケン、エドワード・ウェストンなどの写真家の作品が展示されている。
アルフレッド・スティーグリッツは近代写真の父と言われたアメリカの写真家。
ジョージア・オキーフの夫としても有名。
彼の写真を観ると不思議と心が落ち着く感じがする。
http://photography-now.info/alfred_stieglitz/index.html
エドワード・スタイケンはVogueのファッション写真家としても活躍、
チャップリンやハロルド・ロイド、リリアン・ギッシュ、グロリア・スワンソンなど、
当時の有名人たちの印象的なポートレートも撮っている。
他にも当時のアメリカを撮った印象的な作品が多い。
何となく、まだいい時代だったねと、言いたくなるような風情を持っている写真たち。
じゅうぶん満喫して、横浜美術館を後にする。
その後は馬車道で友人と合流して夜ごはん。
ここはかつて学生時代にバイトしていた思い出深い街。
バイトしていた店はずいぶん前になくなって、街も当時とはだいぶ様変わりしてちょっとさみしい感じもするけれど…。
友人のお勧めで訪ねた"志な乃"は田舎そばの隠れた名店。
http://gourmet.walkerplus.com/116461023622/
天ぷらとそばをいただいたけれど、こしのある田舎そばは、香りもこしもしっかりしていて、満足。
てんぷらも、つまみで頼んだ玉子焼きもかなり美味しかった。
8時半閉店の志な乃の後は近くで一杯飲もうと偶然見つけたスペインバル"バリーノ"へ。
http://www.barino.jp/
カウンターとテーブルが2個くらいの本当にコンパクトな店だけれど、何となく落ち着く。
スタッフもフレンドリーで女性一人でも入りやすそう。
家の近くにこういうカウンターのお店があればいいのに(笑)。
適度に酔い、いい気分で帰宅。
久しぶりの横浜は何だか居心地が良くて、また近くに住むのもいいかなと思ったり。
職場も横浜あたりに転職できたらなぁ…。
古代人の生活は興味深い
今度彼の作品をまとめて観てみたい
横浜美術館へポンペイ展を観に行く。
西暦79年8月24日ヴェスヴィオ山の噴火により火山灰の下に埋没した都市ポンペイの、
古代ローマの奇跡とも言える出土品の数々。
港に届いたローマへの荷物を近くのアッピア街道に運ぶための重要な拠点であり、
そのため商業都市として栄えたポンペイ。
その栄華を裏付ける品々が群別に展示されている。
しかもびっくりするほど良好な保存状態で。
つい数年前に使われていたんじゃないかと思うような銀食器や、
現代に持ってきても見劣りのしないほど精緻な作りの装身具、
当時人気の剣闘士が身につけていた豪華な膝当て、
豪奢な家々を飾っていたフレスコ画など。
こういう品々を眺めていると、
安っぽい表現だけれど古代のロマンと西洋文明の急激な発展ぶりに驚かされる。
当時日本は弥生時代。
竪穴式住居に住み、土の上で煮炊きしたり、寝起きしたりしていた時代である。
一方ポンペイでは富裕層はワイン醸造で得た利益で豪奢な館に住み、
金や青銅の装身具で身を飾り、上等な銀器で贅沢な食事をし、
円形劇場で剣闘士たちの戦いを楽しみ、挙句の果ては娼館で享楽にふける。
中には温度調節の設備が整った大理石の浴槽を自宅に保有していた富豪までいたらしい。
いまから二千年も昔の話。
ポンペイの出来事は悲劇だったけれど、これだけのものを後世に残せたということはすごいことだと思う。
西洋の傲慢さはかれらのこのような富と繁栄の歴史からきているものかもしれないけれど。
Ino hidefumiのスパルタカスのテーマを聴きながら、古代ローマに思いを馳せる。
ポンペイ展の後はいつものようにコレクション展を堪能する。
今回いちばん興味深かったのが『写真のアメリカ:1900s−1940s』
アルフレッド・スティーグリッツ、エドワード・スタイケン、エドワード・ウェストンなどの写真家の作品が展示されている。
アルフレッド・スティーグリッツは近代写真の父と言われたアメリカの写真家。
ジョージア・オキーフの夫としても有名。
彼の写真を観ると不思議と心が落ち着く感じがする。
http://photography-now.info/alfred_stieglitz/index.html
エドワード・スタイケンはVogueのファッション写真家としても活躍、
チャップリンやハロルド・ロイド、リリアン・ギッシュ、グロリア・スワンソンなど、
当時の有名人たちの印象的なポートレートも撮っている。
他にも当時のアメリカを撮った印象的な作品が多い。
何となく、まだいい時代だったねと、言いたくなるような風情を持っている写真たち。
じゅうぶん満喫して、横浜美術館を後にする。
その後は馬車道で友人と合流して夜ごはん。
ここはかつて学生時代にバイトしていた思い出深い街。
バイトしていた店はずいぶん前になくなって、街も当時とはだいぶ様変わりしてちょっとさみしい感じもするけれど…。
友人のお勧めで訪ねた"志な乃"は田舎そばの隠れた名店。
http://gourmet.walkerplus.com/116461023622/
天ぷらとそばをいただいたけれど、こしのある田舎そばは、香りもこしもしっかりしていて、満足。
てんぷらも、つまみで頼んだ玉子焼きもかなり美味しかった。
8時半閉店の志な乃の後は近くで一杯飲もうと偶然見つけたスペインバル"バリーノ"へ。
http://www.barino.jp/
カウンターとテーブルが2個くらいの本当にコンパクトな店だけれど、何となく落ち着く。
スタッフもフレンドリーで女性一人でも入りやすそう。
家の近くにこういうカウンターのお店があればいいのに(笑)。
適度に酔い、いい気分で帰宅。
久しぶりの横浜は何だか居心地が良くて、また近くに住むのもいいかなと思ったり。
職場も横浜あたりに転職できたらなぁ…。
古代人の生活は興味深い
今度彼の作品をまとめて観てみたい
アルフレッド・スティーグリッツ (マスターズ・オブ・フォトグラフィ)
- 作者: アルフレッド スティーグリッツ
- 出版社/メーカー: シグマユニオン
- 発売日: 1991/06
- メディア: 単行本
"Christo and Jeanne-Claude LIFE=WORKS=PROJECTS" [ART]
先日教えてもらった「クリストとジャンヌ=クロード展」@21_21 DESIGN SIGHTを観に行った。
天気も良く、芝生に囲まれた空間は開放的。安藤忠雄設計のモダンな建物。
基本的には展示は初期の作品(比較的小さいものを「梱包」した作品)から、
その後の巨大プロジェクトのアイデアのスケッチ&コラージュ、実際の写真などが中心。
彼らの作品は自然や、巨大な建物の梱包へと変化し、
そのため、これらの「作品」はその性格上(布の性質、天候による破損のおそれ、自然に対する影響、担当役所による設置許可期間など)
基本的に永続することは不可能なため、今は記録写真によってしか見ることはできない。
「作品は夢のように現れ、夢のように消えて観客の中にしか残らない」
そのため、メイゼルス兄弟による彼らの記録映画が日替わりで上映されており、
今日の上映は、マイアミの島の海岸線をピンクの布で覆った『アイランド』(1986)と
パリ最古の橋ポン=ヌフを包むプロジェクト『パリのクリスト』(1990)の二本立て。
どちらもプロジェクトの実施に対する関係各所への交渉から実際の許可が下りてからの作品作りを追ったものだけれど、
特に『パリのクリスト』は、ふたりが出会ったパリを舞台にしていることもあってか、
ふたりの関係性や出会い、ジャンヌ=クロードの両親たちも出てきたり、かなり興味深い仕上がり。
ふたりはともに1935年6月13日生まれだけれど、その生い立ちにはかなり開きがある。
クリストはブルガリアに生まれ、首都ソフィアの美術アカデミーで学んだものの、
ソ連の衛星国家となったブルガリアでの活動に限界を感じ、裸一貫でパリへ亡命、
一方のジャンヌ=クロードはモロッコで生まれ、有力者を父に持ち、何不自由ないハイソな暮らしを満喫していた。
ジャンヌ=クロードの母がクリストに肖像画を頼んだことから二人は出会う。
方や文無しの肖像画家、方や生粋のお嬢様。
とてもじゃないけれど普通には結ばれることないふたりに見えるが、
(実際ジャンヌ=クロードはクリストとの結婚をあきらめて11歳年上の男性と結婚し子供も儲けている)
運命はふたりを引き離すことはなかった。
映像でのふたりを観ていると、すべての困難も、すべての喜びも、自然と受け止めているようだ。
実際の作品のアイデアやスケッチはすべてクリストが行っているが、
ジャンヌ=クロードが彼に与えている影響は計り知れない。
彼らの作品はその存在が大きいがゆえに批判されもし(実際ポン=ヌフの上でパリ市民たちが議論する場面も)、
実際の制作にかかるための許可を得たり、莫大な資金を調達するために途方もない困難を伴うものでありながら、
彼らがその制作に迷いがないのは、きっと二人が二人だから、だったのだと思う。
彼らの出会いは運命だったんだと、素直に信じられる。
なんて、羨ましい関係性。
岡本太郎と敏子の関係を思い出した。
ジャンヌ=クロードの急逝が悼まれる。
天気も良く、芝生に囲まれた空間は開放的。安藤忠雄設計のモダンな建物。
基本的には展示は初期の作品(比較的小さいものを「梱包」した作品)から、
その後の巨大プロジェクトのアイデアのスケッチ&コラージュ、実際の写真などが中心。
彼らの作品は自然や、巨大な建物の梱包へと変化し、
そのため、これらの「作品」はその性格上(布の性質、天候による破損のおそれ、自然に対する影響、担当役所による設置許可期間など)
基本的に永続することは不可能なため、今は記録写真によってしか見ることはできない。
「作品は夢のように現れ、夢のように消えて観客の中にしか残らない」
そのため、メイゼルス兄弟による彼らの記録映画が日替わりで上映されており、
今日の上映は、マイアミの島の海岸線をピンクの布で覆った『アイランド』(1986)と
パリ最古の橋ポン=ヌフを包むプロジェクト『パリのクリスト』(1990)の二本立て。
どちらもプロジェクトの実施に対する関係各所への交渉から実際の許可が下りてからの作品作りを追ったものだけれど、
特に『パリのクリスト』は、ふたりが出会ったパリを舞台にしていることもあってか、
ふたりの関係性や出会い、ジャンヌ=クロードの両親たちも出てきたり、かなり興味深い仕上がり。
ふたりはともに1935年6月13日生まれだけれど、その生い立ちにはかなり開きがある。
クリストはブルガリアに生まれ、首都ソフィアの美術アカデミーで学んだものの、
ソ連の衛星国家となったブルガリアでの活動に限界を感じ、裸一貫でパリへ亡命、
一方のジャンヌ=クロードはモロッコで生まれ、有力者を父に持ち、何不自由ないハイソな暮らしを満喫していた。
ジャンヌ=クロードの母がクリストに肖像画を頼んだことから二人は出会う。
方や文無しの肖像画家、方や生粋のお嬢様。
とてもじゃないけれど普通には結ばれることないふたりに見えるが、
(実際ジャンヌ=クロードはクリストとの結婚をあきらめて11歳年上の男性と結婚し子供も儲けている)
運命はふたりを引き離すことはなかった。
映像でのふたりを観ていると、すべての困難も、すべての喜びも、自然と受け止めているようだ。
実際の作品のアイデアやスケッチはすべてクリストが行っているが、
ジャンヌ=クロードが彼に与えている影響は計り知れない。
彼らの作品はその存在が大きいがゆえに批判されもし(実際ポン=ヌフの上でパリ市民たちが議論する場面も)、
実際の制作にかかるための許可を得たり、莫大な資金を調達するために途方もない困難を伴うものでありながら、
彼らがその制作に迷いがないのは、きっと二人が二人だから、だったのだと思う。
彼らの出会いは運命だったんだと、素直に信じられる。
なんて、羨ましい関係性。
岡本太郎と敏子の関係を思い出した。
ジャンヌ=クロードの急逝が悼まれる。
木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン-東洋と西洋のまなざし@東京都写真美術館 [ART]
木枯らしが本気を出したっていう感じの本当に寒い一日。
寒さを押して出かけたのが"木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン-東洋と西洋のまなざし"展。
こちらも好きな東京都写真美術館。
友人と待ち合わせしていたけれども、お互いタイミングが合わず、それぞれ自由行動で観賞。
最終日の一日前で、結構混みあっていたけれど、
とっても満足のいく内容で、寒さを忘れるくらいにテンションも↑↑↑
冒頭にふたりが撮った互いの写真が。
"アンリ・カルティエ=ブレッソン「木村伊兵衛」1954年"
"木村伊兵衛「アンリ・カルティエ=ブレッソン」1954年"
この写真を見るだけでふたりの人柄が偲ばれる。
正直写真のことはよくわからないけれど、報道写真も撮っていた二人、
ライカという小型カメラでストリートや人物を一瞬の隙も逃さず切り取り続けた。
作品を見て感じるのは、そこに可笑しさと真剣さとが同居しているというところ。
ブレッソンの作品
木村伊兵衛の作品
本当に気になった作品はこれ以外にも沢山あって、最後には珍しいカラー写真とコンタクトシートの展示もあった。
コンタクトシートの方は、彼ら二人がどんな風にショットを重ねていったかその流れが垣間見える貴重な資料。
本当にすべての作品に感じられるセンスと対象物への思慮深く、一瞬で風景や人物を絡めとる視線を感じた。
両人とも有名人のポートレートも多数撮っており、
それらには被写体の人格がファインダーを通して透けて見える。
彼らのポートレートを観ていて、「あぁ、この人はこういう人なのかな」と、妙に納得したりもする。
ブレッソンがトルーマン・カポーティを撮った一枚。
まだ若い彼が暗く強い眼をして緑の前に佇む図。
その隣にかけられていた写真家アルフレッド・スティーグリッツの老いて浄化されたような澄んだ眼。
木村伊兵衛が撮った横山大観の迫力と、永井荷風の軽さ。
彼らにしか撮れない写真の数々。
木村伊兵衛は写真を撮ることについてこう語っている。
「写真っていうのはいい被写体が来た、って思ってからカメラ向けたらもう遅いんですよ。
その場の空気に自分が溶け込めば、二、三秒前に来るのがわかるんですよ。
その二、三秒のあいだに絞りと、シャッタースピード、距離なんかを合わせておくんです。それで撮るんですよ。」
すごくシンプルなんだけれど、この「わかる」って感覚があるがゆえの天才の仕事なのかもしれない。
ブレッソンもきっと同じ感覚を持っていたのだろう。生まれつき備わった天性の感覚。
なんだかすごく充足して美術館をあとにする。
その後は写真美術館でやってたマザー・テレサのドキュメンタリーを観ている友人を待ちながら、
徒歩で恵比寿NADiffへ。本当に寒い。
こちらでも柴田敏雄という写真家の展示をやっていた。
無機質なダムとその中で唯一生を感じさせる水の白さが清々しい。
http://www.nadiff.com/home.html
友人と合流し、恵比寿で軽くお茶をしながら感想を語り合ったあとは、渋谷で飲み会。
幹事が遅れてくるというトラブルもありつつ、
なんだかんだみんな楽しめたようで良かった、という感じの飲み会だった。
疲れていたし翌日仕事だったので、珍しく早めに帰宅する。
寒さに負けずに動いたおかげで結構充実した休日だったかな。
さて、木村伊兵衛とブレッソン、どちらも気になるのでカタログ買おうかと思っているけれど、
やっぱり気になる写真集。
数年前観ようと思って結局観られていなかったブレッソンの映画。予告編気になっていたんだけどな…。
やっぱり気になるから観てみようっと。
寒さを押して出かけたのが"木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン-東洋と西洋のまなざし"展。
こちらも好きな東京都写真美術館。
友人と待ち合わせしていたけれども、お互いタイミングが合わず、それぞれ自由行動で観賞。
最終日の一日前で、結構混みあっていたけれど、
とっても満足のいく内容で、寒さを忘れるくらいにテンションも↑↑↑
冒頭にふたりが撮った互いの写真が。
"アンリ・カルティエ=ブレッソン「木村伊兵衛」1954年"
"木村伊兵衛「アンリ・カルティエ=ブレッソン」1954年"
この写真を見るだけでふたりの人柄が偲ばれる。
正直写真のことはよくわからないけれど、報道写真も撮っていた二人、
ライカという小型カメラでストリートや人物を一瞬の隙も逃さず切り取り続けた。
作品を見て感じるのは、そこに可笑しさと真剣さとが同居しているというところ。
ブレッソンの作品
木村伊兵衛の作品
本当に気になった作品はこれ以外にも沢山あって、最後には珍しいカラー写真とコンタクトシートの展示もあった。
コンタクトシートの方は、彼ら二人がどんな風にショットを重ねていったかその流れが垣間見える貴重な資料。
本当にすべての作品に感じられるセンスと対象物への思慮深く、一瞬で風景や人物を絡めとる視線を感じた。
両人とも有名人のポートレートも多数撮っており、
それらには被写体の人格がファインダーを通して透けて見える。
彼らのポートレートを観ていて、「あぁ、この人はこういう人なのかな」と、妙に納得したりもする。
ブレッソンがトルーマン・カポーティを撮った一枚。
まだ若い彼が暗く強い眼をして緑の前に佇む図。
その隣にかけられていた写真家アルフレッド・スティーグリッツの老いて浄化されたような澄んだ眼。
木村伊兵衛が撮った横山大観の迫力と、永井荷風の軽さ。
彼らにしか撮れない写真の数々。
木村伊兵衛は写真を撮ることについてこう語っている。
「写真っていうのはいい被写体が来た、って思ってからカメラ向けたらもう遅いんですよ。
その場の空気に自分が溶け込めば、二、三秒前に来るのがわかるんですよ。
その二、三秒のあいだに絞りと、シャッタースピード、距離なんかを合わせておくんです。それで撮るんですよ。」
すごくシンプルなんだけれど、この「わかる」って感覚があるがゆえの天才の仕事なのかもしれない。
ブレッソンもきっと同じ感覚を持っていたのだろう。生まれつき備わった天性の感覚。
なんだかすごく充足して美術館をあとにする。
その後は写真美術館でやってたマザー・テレサのドキュメンタリーを観ている友人を待ちながら、
徒歩で恵比寿NADiffへ。本当に寒い。
こちらでも柴田敏雄という写真家の展示をやっていた。
無機質なダムとその中で唯一生を感じさせる水の白さが清々しい。
http://www.nadiff.com/home.html
友人と合流し、恵比寿で軽くお茶をしながら感想を語り合ったあとは、渋谷で飲み会。
幹事が遅れてくるというトラブルもありつつ、
なんだかんだみんな楽しめたようで良かった、という感じの飲み会だった。
疲れていたし翌日仕事だったので、珍しく早めに帰宅する。
寒さに負けずに動いたおかげで結構充実した休日だったかな。
さて、木村伊兵衛とブレッソン、どちらも気になるのでカタログ買おうかと思っているけれど、
やっぱり気になる写真集。
JAPAN THROUGH A LEICA (日本写真史の至宝)
- 作者: 木村 伊兵衛
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2006/03
- メディア: 大型本
ポートレイト 内なる静寂―アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集
- 作者: アンリ カルティエ=ブレッソン
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/10
- メディア: 大型本
アンリ・カルティエ=ブレッソン近作集―決定的瞬間・その後 (1966年)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1966
- メディア: -
数年前観ようと思って結局観られていなかったブレッソンの映画。予告編気になっていたんだけどな…。
やっぱり気になるから観てみようっと。
束芋:断面の世代展 @横浜美術館 [ART]
前から気になっていたアーティスト、束芋の展覧会を観に行ってきた。
私の大好きな横浜美術館。
http://www.yaf.or.jp/yma/index.php
まずは束芋氏が影響を受けたという舞台「トータル・エクリプス」観賞。
電車に乗り遅れぎりぎりで到着するも、かろうじて冒頭から観賞できた。
「1985年に社会を震撼させた豊田商事会長刺殺事件をめぐって、
そこに居合わせた報道陣の実際の証言、刺殺された男の半生をモチーフに、
現在と過去が交錯する時間軸で展開する舞台」だったのだけれど…。
手法の斬新さ(一人で複数の役柄、または複数の人間が交互にひとつの役柄を演じたり、
男性が女性、女性が男性を演じたり、極力感情をこめないセリフ回し、など)と、
元々、この事件を覚えていないうえに、演劇に慣れていない私は慣れないままに気づいたら舞台終了(笑)。
その後、束芋氏、演出のあごう氏のトークもあって、
同時代を生きてきた感覚というか(束芋氏は1コ歳上、あごう氏が同い年)、
同年代の親近感、作品に対するスタンスは感じられたものの、やっぱり演劇という表現ツールは少し苦手。
展覧会自体は端的に「良かった」と言えるもので、
束芋ワールドをしっかりと感じられる内容。
同年代でこんなに地に足付けて自分の世界観を表現しきれる人がいるなんて…ちょっとびっくり。
描いているものは日常目にする日用品や身体のパーツなど、
当たり前に目にしているものだけれど、
人によっては嫌悪感を催しかねないような絡み方や描かれ方をしている。
言葉で表現すると「どろりとした」「ねっとりした」…なんというか後を引く感覚。
グロテスクさで言えばヤン・シュヴァンクマイエルなんかの方に軍配が上がるけれど、
束芋氏が『団断』や『油断髪』で描いているものは、
同時代を生きていた人なら目にしたことがあるだろう懐かしいものたち。昭和の匂いがする。
その映像がなんだかシュールで目が離せない。
こちらは過去の作品。
にっぽんの台所 | Japanese Kitchen(1999)
今回はすべてが新作、大型のインスタレーションも5点出品されていた。
日常の中で感じる非日常。
異物に対する微量の嫌悪感と、自分の中にもそれらの持つ毒が存在していることを感じる妙な安心感。
横浜美術館にはエルンストやダリなどの素敵な作品も多いけれど、シュルレアリスムに通じる感覚だ。
自分の過去や人生に潜むちょっとした毒に向き合わせてくれる、そんな気がする。
「束芋:断面の世代」
横浜美術館 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
開催中~2010年3月3日(水)
休館日:木曜日(2月11日は開館)、2月12日
open.10:00~18:00(金曜は20:00まで)※入場は閉館の30分前まで
お問い合わせ:tel.045-221-0300
横浜美術館は常設展もなかなか優秀。
詳しく書く余裕はないけれど、こちらもなかなか面白い展示だった。
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2009/collection03/gaze.html
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2009/collection03/portrait.html
ちなみにこちらにはマックス・エルンスト『少女が見た湖の夢』という作品があるのだけれど、
こちらも何度観ても忘れ難い作品。
今日はアート漬けの一日だったなぁ…なんだかお腹いっぱいの気分(笑)。
夕飯は日本大通り近辺の博多中洲ぢどり屋。
http://gourmet.yahoo.co.jp/0007718852/C0QGMRX0MO6/menu/dish/
もも焼きとたたきは鶏の濃い味がして美味しかった。
あととろろを焼いたメニューもなかなか。
〆のとりめしのおにぎりと鶏スープも美味しい。
鶏尽くしで胃袋ももちろんお腹いっぱい(笑)。
私の大好きな横浜美術館。
http://www.yaf.or.jp/yma/index.php
まずは束芋氏が影響を受けたという舞台「トータル・エクリプス」観賞。
電車に乗り遅れぎりぎりで到着するも、かろうじて冒頭から観賞できた。
「1985年に社会を震撼させた豊田商事会長刺殺事件をめぐって、
そこに居合わせた報道陣の実際の証言、刺殺された男の半生をモチーフに、
現在と過去が交錯する時間軸で展開する舞台」だったのだけれど…。
手法の斬新さ(一人で複数の役柄、または複数の人間が交互にひとつの役柄を演じたり、
男性が女性、女性が男性を演じたり、極力感情をこめないセリフ回し、など)と、
元々、この事件を覚えていないうえに、演劇に慣れていない私は慣れないままに気づいたら舞台終了(笑)。
その後、束芋氏、演出のあごう氏のトークもあって、
同時代を生きてきた感覚というか(束芋氏は1コ歳上、あごう氏が同い年)、
同年代の親近感、作品に対するスタンスは感じられたものの、やっぱり演劇という表現ツールは少し苦手。
展覧会自体は端的に「良かった」と言えるもので、
束芋ワールドをしっかりと感じられる内容。
同年代でこんなに地に足付けて自分の世界観を表現しきれる人がいるなんて…ちょっとびっくり。
描いているものは日常目にする日用品や身体のパーツなど、
当たり前に目にしているものだけれど、
人によっては嫌悪感を催しかねないような絡み方や描かれ方をしている。
言葉で表現すると「どろりとした」「ねっとりした」…なんというか後を引く感覚。
グロテスクさで言えばヤン・シュヴァンクマイエルなんかの方に軍配が上がるけれど、
束芋氏が『団断』や『油断髪』で描いているものは、
同時代を生きていた人なら目にしたことがあるだろう懐かしいものたち。昭和の匂いがする。
その映像がなんだかシュールで目が離せない。
こちらは過去の作品。
にっぽんの台所 | Japanese Kitchen(1999)
今回はすべてが新作、大型のインスタレーションも5点出品されていた。
日常の中で感じる非日常。
異物に対する微量の嫌悪感と、自分の中にもそれらの持つ毒が存在していることを感じる妙な安心感。
横浜美術館にはエルンストやダリなどの素敵な作品も多いけれど、シュルレアリスムに通じる感覚だ。
自分の過去や人生に潜むちょっとした毒に向き合わせてくれる、そんな気がする。
「束芋:断面の世代」
横浜美術館 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
開催中~2010年3月3日(水)
休館日:木曜日(2月11日は開館)、2月12日
open.10:00~18:00(金曜は20:00まで)※入場は閉館の30分前まで
お問い合わせ:tel.045-221-0300
横浜美術館は常設展もなかなか優秀。
詳しく書く余裕はないけれど、こちらもなかなか面白い展示だった。
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2009/collection03/gaze.html
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2009/collection03/portrait.html
ちなみにこちらにはマックス・エルンスト『少女が見た湖の夢』という作品があるのだけれど、
こちらも何度観ても忘れ難い作品。
今日はアート漬けの一日だったなぁ…なんだかお腹いっぱいの気分(笑)。
夕飯は日本大通り近辺の博多中洲ぢどり屋。
http://gourmet.yahoo.co.jp/0007718852/C0QGMRX0MO6/menu/dish/
もも焼きとたたきは鶏の濃い味がして美味しかった。
あととろろを焼いたメニューもなかなか。
〆のとりめしのおにぎりと鶏スープも美味しい。
鶏尽くしで胃袋ももちろんお腹いっぱい(笑)。
Max Ernst: A Retrospective (Metropolitan Museum of Art Publications)
- 作者:
- 出版社/メーカー: Yale University Press
- 発売日: 2005/04/11
- メディア: ハードカバー